安曇野は曇り

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会場の中ホールに飾ってあった絵に目が留まった。
ミレーだろうか?
よくわからないがどこか惹かれた。
そういえば長らく絵筆を持っていない。

こどものころから一人で絵を描いている暗い少年だった。
家が貧しくなってからは努めて明るく振舞った。
暗い雰囲気がいやでたまらなかったからだ。
今はその面影はないように見える。

ところがひとりで坐っていると
いつも悲しいことばかりが思い出される。
けんかの絶えなかった家族の中で、笑いだけが私を支えた。
青年は未来を想い、老人は過去を振り返る。

今朝は上山田温泉で目覚めた。
昨日「庵」で頂いた信州そば。
友人との今回の旅も今日が最終日。
旅の終わりに。

ご安全に

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