心身の健康を保つには徹底して「腰を立てること」だと読んだことがある。年齢を問わず腰痛に悩む人は多い。事実私も過去にぎっくり腰になったことや寝返りのたびに激痛が走ったことは何度もある。ちょうどそんな頃だったであろうか。一冊の本の中に「腰を立てる」に極まるといった話があった。本のタイトルも著者も覚えていない。
ググってみたところ、「腰骨を立てる」を提唱されたのは、教育哲学者の森信三先生で「立腰」であることがわかった。腰骨とか骨盤というとイメージが湧くので一層わかりやすいのだが、私が読んだ本では単に「腰を立てる」と述べられていた。いずれにせよ以来あまり腰痛に悩まされることが少なくなった。
もちろんその他の方法もやってみたからかもしれない。最近では古武術の甲野善紀氏が提唱されている「膝をゆるめて歩く」や「横向きになって寝る」あるいは「蹲踞」なども効果があるように思う。エビデンスはないが、というか知らないし調べようとも思わない。なぜならほとんど困らなくなったからだ。腰痛もちの方には大変お気の毒なことではあるが。
「腰を立てる」は私のなかでもう普通になっている。坐禅のときはもちろんのこと、作業中も腰を立てることを無意識に意識している。デスクワークのときにこれをやらないと、ピシッとしない。食事のときや入浴のときもそうだし、トイレでしゃがんでいても、腰を立てるようにしている。もうこれは「生き方」に近い。背筋を伸ばすというよりも現実的なのだ。
子供たちにもこれを教えてあげたい。
日本の伝統である正座の基本だろう。
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